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project プロジェクト

自然と共に…循環した社会を未来へ

ハワイ諸島の1つ、モロカイ島でやしの木の植樹を契機とするプロジェクトが始動しています。ハワイ国からアメリカ合衆国に変わり、受け継がれてきたハワイ文化や島の環境は資本主義・産業によって大きく変わりました。この小さな島で、2017年からネイティブ・ハワイアンと共に未来の子どもたちのために、ハワイのために、地球のために、受け継がれてきた文化を大切にしながら新しい自然と調和した世界を実現しようと活動しています。

Moloka’i Island

モロカイ島は、オアフ島(ホノルル)からセスナ機で南東に約30分の距離にある信号機1つない島です。古くから月の女神ヒナが産んだとされる『祈りの島』『平和的な島』と言い伝えられています。日本でも広く知られているハワイアンダンスである「フラ」や、古代ハワイアンの時代から伝わるマッサージ「ロミロミ」の発祥地がこの島にあります。1860年代には、カメハメハ5世が1000本以上のヤシの木を植樹し美しい自然と文化が育まれてきました。しかしながら、ハワイ国からアメリカ合衆国に変わり、次々と産業が島に参入してきます。それによって伐採が進み、1000本以上あったヤシの木(ココナッツ・グローブ)も今では数百本しか残っていません。

木々が切り倒されて開発された土地は、トロピカル・フルーツの農場になり、食用牛の放牧場になり、バイオ化学メーカーの農園となり、産業が入れ替わってきました。大地に土を留める木々がなくなったことにより美しく蒼い海に土が流れて海底にたまり、気候が変わって川が消え、乾燥地が広がってしまいました。今までにも植林活動は施されてきました。しかしながら、植えられた木々がアメリカ、アフリカ、オーストラリアといった大陸の木々だったために、島国のモロカイ島には馴染みません。木々はあっても地表に瑞々しい緑が根付くこともなく、島に飛んでくる鳥たちは住処となる木を見つけられず、鳥の声も聞こえない地域も広がっています。

夕陽と共に海に入る子供の足もとには、ぬるっと滑りやすい泥が溜まり、滑りやすくなっています。青く美しく見えていても、海の底には茶色い土が広がってしまいました。

16代目ハワイアンと現地に根付いた歩み

プロジェクトは、モロカイ島の歴史、ハワイの文化を伝え未来に繋ごうとしている16代目のネイティブ・ハワイアン、カウハネ氏と出会いから始まりました。彼は、3世紀からずっとモロカイ島で営んできた先祖代々のフィッシュポンドを継承し、自然と調和した農業・漁業のやり方を実践しています。

写真のスカーフは、ヤシの木1本の植樹に繋がるスカーフ「MoonWind」をタペストリーにしたものです。

幼い頃から祖父母と共に過ごし、日常会話の中でハワイ語を習得し、自然に生かされた衣・食・住の中でモロカイ島の歴史やハワイの文化を教わってきました。その視点でみると、今、一般的に親しまれているハワイの文化は商業的で、本質からのズレを感じているそうです。50歳を過ぎて幼少期の体験や口伝されてきた本質の大切さを痛感し、失ってしまったものを今に合う形で未来に残そうとモロカイ島の先祖のspiritに導かれながら、出会いとつながりを大切に、伝え拡げています。

モロカイ島の原種の木を種から育て、島に還す

木々は無いよりは在った方が良いのですが、年月を重ねても外来種ではハワイらしい自然は育まれませんでした。私たちのプロジェクトでは、ハワイの大地に根付くハワイ・モロカイ島原種の木々を植えることに決めました。その最初の一歩となるのが、やしの木の植樹です。「やしの木」といっても何種類もあり、現地のハワイアンでも何が原種で何が外来種か分かる人も少なくなっているのが現状です。私たちは2018年6月、モロカイ島の中心街カウナカカイで、原種の種を採取することに成功し、試行錯誤を繰り返しながら、その種を発芽させることができました。まだ芽が小さいものの、力強い新芽が出ており、ここから半年ほど発育してから土地に還していく予定です。(2019年2月時点)
発芽したヤシの木が成長すると、大きな葉は鳥たちの住処となり、また、空気中の水分を吸収して水滴を大地に落とすなど、様々な作用が期待できます。暑い夏も木の下に安定して影を落とすことで、大地の水分を蒸発させず保持し、肥沃な土地へと導くことが可能です。ヤシの木を植樹することができた後は、大地に這うような様々な原種の木々を植えて多様性に満ちた森、自然を実現することで、モロカイ島にかつて在った調和した美しさを取り戻していきます。
 ★進捗はブログにて・・・http://megumi-wa.com/blog/112/
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人との繋がりを大切に

大切なことは人から人へと伝えられ繋がっていくもの、という考え方を大切にしています。莫大な資金をかけて実現するよりも、人と人が出会い、思いを伝え、心を通わせ、互いにできることを為すことで実現していきたいと考えています。長い年月をかけることになるかもしれませんが、今を生きるみんなで、未来に残したい自然を育んでいくことこそ、植樹した1本の木が長く大切に残されていくのだと信じています。

そして、取り戻した自然から多くの恵みを受け取り、私たちの生活も潤っていきます。その受け取り方は受け継がれてきた叡智が私たちに教えてくれます。その叡智を今のライフスタイルに活かせる形で使えるのか、それは私たちの心に委ねられているように思えてなりません。衣食住そのすべてを自然は私たちに与え続けているのですから。プロジェクトは、モロカイ島に根ざした出逢いを通じて新しい仕事を創造し、文化・教育などの分野にも拡がっていく可能性に満ちています。

恵.-megumi-では、モロカイ島の写真を使ったScarfを制作。1枚の購入に付き1本のやしの木が植樹されるように、プロジェクトに参画しています。また、本来の自分、自然と調和したわたしに還る旅として「モロカイSpiritツアー」を企画・催行しています。
「Molokai Spirit」とサインの入ったスカーフ「MoonWind」と「Beating」が対象となります。

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地球に生きている…と実感する

< モロカイSpiritツアー >

人工的な灯りがまったくない海辺で、波の音を聞きながら満点の星空を眺め、大いなる自然に抱かれて時を過ごすとまるで数百年前にタイムスリップしたかのような言葉では表現し得ない懐かしい感覚を思い出します。自分にしかわからない心と身体のリズムを思い出し、子供のように純粋なわたしに出会う旅、それがモロカイSpiritツアーです。

ハワイアンが大切にしてきた場所に立ち、その場の空気を全身で体感しながら、口伝されて来た文化や歴史に触れることで、自然と人間の調和した本来の生き方に還ることができます。自然に身を委ねること、身体の芯から緩んだ感覚を、思い出しにいらしてください。ツアーは最大8名の少人数で年に1〜2回催行しています。募集は「NEWS」もしくは「EVENT」にて掲載いたします。

モロカイSpiritツアー2019のご案内

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