2017年に沖縄にて初めて紅型工房を訪ねて
色合いの美しさや図柄の素晴らしさに感動し
和装ではなくスカーフで表現して届けたいという想いが溢れました。
写真は最初に訪れた工房とは別の展示スペースです。
沖縄に行くことも突然でしたが
その想いが湧いてくるのもまた
スカーフの制作を2015年に始めた時のように
突然でもあり、自然な流れの中にあったと
振り返ってみて納得できるところがあります。
とはいえ、紅型は沖縄の伝統的な染色技法ですので
伝統という枠組みで護られたものの間口は狭く
当然ながら訪問した紅型工房からは
洋装に利用する、と伝えた段階で
NOというお返事を突きつけられました。
伝統的なものを新しく表現して
今、日常的にオフィスでも愛用できる
『古くて新しい』ものづくりには当たり前の現実。
必要なら、作るべきなら、作らせて頂けるならば
必ず然るべき人と出会い形になることを信じて
何件も問い合わせを行ったのちに出逢ったのが
紅型作家ナワチョウ 縄トモコさんでした。
▼2019年3月23日より5年ぶりの個展を開催in沖縄
2017年に構想を練り、三部作の制作が始まりました。
2017年に第1弾の紅型スカーフ【Creation】が生まれました。
古事記の天地創造をモチーフにして古典柄を採用。
背景色がピンクや黄色といった伝統的な色彩からでは
あまりにインパクトが強いと思い、
紅型には珍しい白ベースの作品となりました。
第2弾は2018年に表参道ヒルズの展示会にて
発表させて頂いた【刻の華(ときのはな)】でした。
1つの図柄を上下に連続させて
着物の反物を作るのが紅型の特徴の1つですが
それを生かしつつ、発想を転換し、
まるで曼荼羅のような柄として誕生しました。
和装では考えられない型の組み合わせは直感的で
アイデアベースで縄さんと確認しあった時の
鳥肌がたった感動は今でも忘れることができません。
どのスカーフも最初から予定されたものではありません。
生み出されるときは、何か大いなるものに導かれるようで
ただ身体を使って形にする、その働きをする役割と捉えています。
紅型三部作のラストを飾る2019年の作品について
2018年の12月から打合せを重ねています。
今回は今まで以上に縄さんと確認する機会が多くなっています。
モチーフや柄は、1つのキーワードを伝えれば
この色で、ここに柄を置いて、、、と
同じ完成イメージを観ているかのような会話が始まり
ただその確認を互いに言葉で交わすだけになります。
それが何とも心地よく楽しく
だから縄さんと共に制作させて頂けるのだ、と
確固たる自信に、信頼が深まっていきます。
未だ固まり切れていないのは、素材やサイズ。
不思議と定番の素材やサイズではしっくりこないのです。
新しい挑戦が必ず加わる紅型スカーフ。
第3弾はどんなスカーフが生み出されるのか…
互いに日々学びを深めながら作品へのエネルギーを注いでいきます。
楽しみにしていてくださいね!
紅型スカーフはこちら
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